この記事は2019年1月20日に更新されました。
ストレスによる自立神経の乱れと不整脈の発症
約2年前に発症した、バクバクするわたしの不整脈。
病院での診断結果は『期外収縮』で、原因は完全にストレスでした。
ある日突然、40度の熱が5日間続き、そのときにはじめて、バクバク止まらない動悸と胸の苦しさを感じました。
そしてそのバクバクする動悸は、熱が下がったあとにもたびたび訪れるようになり、仕事中から夜中まで、突然現れるバクバクと同時に止まらなくなる咳(せき)に、苦しめられていました。
自分でもはっきりと脈が乱れていることがわかる不整脈でしたが、病院での心電図や24時間ホルター検査では心臓自体には異常がなく、『期外収縮』と診察されました。
このとき、もっと早く“ストレスが原因による体調不良”だということに気づくべきだったのですが、当時、超ハードワークに追われていたわたし。
内科で言われた『かるい期外収縮なので、特に問題ない』という診察や、心療科で言われた『薬を飲みつづけて、しばらく様子を見るしかない』という言葉を信じ、たいして効果を感じられない薬を飲み続けていました。
そんなこんなで、気づくまでにだいぶ遠回りをしてしまいましたが、約2年間の不整脈との闘病により、『期外収縮という不整脈の根本治療には、乱れてしまったココロとカラダを整えることが一番!』ということにようやく気づいたわたし。
ツライ不整脈の症状を改善すべく、ストレスを取り除き、メンタルケアをしていくことにしました。
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現代社会はストレスのフルコース
もともとストレスをためやすかったわたしのココロとカラダが、自分のストレス耐性を越えてしまった原因は、大きく2つ。
1つめは、プレッシャーだらけのハードワークと、上司との人間関係。
2つめは、自分自身のココロのキャパを越える、ツライ出来事。
この2点が主な要因だったと思います。
多くの方も、ストレスの原因は、『強いプレッシャー』や『時間的ゆとりのなさ』、『わずらわしい人間関係』や『悲しい出来事』などではないでしょうか。
そして、これらのストレスの“フルコース”のような時間をすごしてしまった人に対しては、そりゃぁカラダも、『SOS』をだすワケです。
そのSOSの根本原因である“ストレス”を無視しつづけてしまったわたしは、結果的に、期外収縮を、より悪化させてしまいました。
(1)ハードワークと人間関係によるストレス
現代社会の一番のストレス要因は、仕事や上司との人間関係に関することだと思います。
実際わたしも、そうでした。
当時、食品メーカーで、年間50品以上のスイーツの開発をしていたわたし。
周囲からのプレッシャーもあり、通常の新商品開発のスケジュールを無視して、5倍くらいのスピードで、開発から発売まで進めていました。
その結果、365日、常に200%の集中状態で仕事をしないと回らないような業務内容になっていました。
また、とくに商品の品質安全に関わる部分に関しては、絶対にミスが許されない業務であり、精神的にも相当はりつめていたと思います。
『万が一、品質事故になったらどうしよう』と、朝から晩まで、仕事のことばかり考える日々でした。
加えて当時の上司が、『俺様・ウソつき・すべてのミスは部下のせい』という人間で、まったく信頼できなかったため、一人で仕事を抱え込んでしまいました。
『どうしてこんなにムチャクチャなことができるんだろうか・・』という、自分の理解の範囲を大きく越えてくる上司の言動にたいして、『なんで?』『どうして?』という想いも増幅していき、さらなるストレスになっていました。
こんな風に当時のわたしは、『お客様のために、なんとか開発を間に合わせなければ』というプレッシャーと、短期間の開発による品質リスクにおびえる日々。
そして、『自分一人ですべてやらなきゃ!』という勝手な思い込みにより、今思うと、相当なストレスがかかっていました。
(2)ツライ出来事によるストレス
忙しい現代社会では、突発的に発生したツライ出来事にたいして、悲しい気持ちをゆっくり浄化する時間がありません。
そんなゆとりのない日々も、ストレスが増幅する大きな原因です。
数年前、突如、受け止めきれないようなツライ出来事に遭遇したわたし。
しかし、仕事や日常生活に追われていたわたしは、そのツライ出来事をきちんと自分の中で受け止める時間を持たないまま、溜め込んできてしまいました。
その結果、何かツライことがあるたびに、そのときの悲しい感情が芋づる式に呼び起こされ、ツライ気持ちがどんどん増幅するような感覚になりました。
悲しいツライ感情を、忙しい日々のなかで、きちんと整理できずに積み重ねてきてしまうことで、砂時計のようにすこしづつ、しかし確実に、ストレスがたまっていったのです。
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不整脈症状改善に向けたメンタルケア
苦しい期外収縮の不整脈の改善には、ストレス軽減によってメンタルをケアすることが必須だということに気づいたわたし。
そんなわたしが行なったメンタルケアの方法は、下記の3点です。
- 時間的なゆとりでメンタルをケアする
- 精神的なゆとりでメンタルをケアする
- ココロを根本から整えてメンタルをケアする
以上3点のメンタルケア方法について、くわしく説明します。
不整脈改善のメンタルケア方法① 時間的なゆとりを持つ
人間、時間にゆとりがないと、正常な判断ができなくなったり、イライラしたりして、ストレスがたまります。
実際わたしも、1週間まるまる家に帰れないようなハードワークのなかで、物理的なゆとりが全くありませんでした。
そうなると、まずは体力的に、疲労が回復できずにストレスになります。
さらに、時間がないということで、『自分が大切にしたいことを、大切にできなくなるというストレス』が発生します。
たとえばわたしの場合は、お世話になった知人や友人などに、感謝の気持ちをつたえる余裕すらなくなっていました。
まわりへの感謝をする間もなく、つぎつぎと舞い込んでくる業務や、『ありがとう』というメール1つ打てないゆとりのなさ。
自分のなかで本当は大切にしたい『感謝をつたえる』ということができない状況に対して、ものすごくストレスを感じていたと思います。
その他にも、家族を大切にできなくなったり、生き甲斐を大切にできなくなったり・・
時間的なゆとりがなくなることで、自分が大事にしたいことを大切にできなくなるストレスは、想像以上に大きいです。
なのでまずは、時間的なゆとりをつくることからはじめるのがオススメです。
以下の方法で、時間のゆとりをつくっていきましょう。
時間にゆとりがない環境から離れる
時間的なゆとりを持つためには、まずは環境を変えることが第1ステップです。
『逃げるは恥だが役にたつ』
この言葉は本当にそのとおりで、体調不良になるほどの環境からは、なるべく早く、離れるが勝ちです!
わたし自身も、忙しすぎたハードワークの内容と、自分の心身が限界にきていることについて、(直属の上司が話にならなかったため)上司を飛び越して部のトップに話をしました。
結果、社内で部署異動をさせてもらうことになりました。
3ヶ月後には当時の業務からはなれることができ、圧倒的に時間的なゆとりを持てるようになりました。
また、いままでわたしが1人でやっていた業務は、3人体制に変更となり、会社としても、問題なく仕事がまわっています。
当時『すべて自分がやらなきゃ!!』と思っていた自分が、今思えばバカらしいのですが、勇気を出して、ある意味『ギブアップ宣言』したことで、わたしの生活は、穏やかさを取り戻しました。
とくにハードワークがストレスになっているという方!
すこし勇気が必要かもしれませんが、できるかぎり今の環境から離れて、まずは物理的に、時間の余裕をもつことにトライしてみてください。
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『できるけどやらない』ことで、自分時間を確保する
まじめな人にありがちなのが、『仕事や頼まれごとを、できるかぎりがんばってしまう』こと。
自分の限界までがんばって。
すべてを犠牲にしてがんばって。
まわりからの評価を求めてがんばって。
でも、そんなにがんばっても、カラダをこわしてしまったら、本当に無意味です。
わたしも、まわりから『がんばってるね、すごいね。』って言われるたびに、どんどん無理してがんばるようになっていました。
まじめな人って、ギリギリまでがんばれてしまうので、できるかかぎりやってしまうんですよね。
でもそれ、もうやめましょう。
期外収縮が薬で治らないと気づいたわたしは、薬を飲むかわりに、『できるけどやらない』という武器を、手に入れました。笑
ムリをすればできるんです。
でももう、ムリしたくないんです。
たまには時間にゆとりがほしいんです。
できるけどやらないという武器を持つことによって、自分に必要なゆとり時間を確保できるようになります。
また、『こんなにがんばってるのに、認めてもらえない・・』というようなストレスからも開放されます。
結果、 大きなストレス減につながります。
最近時間的にゆとりがないなーと思ったら、まずは自分のなかで優先順位を決めましょう。
そして、『これは、できるけどやらない!』という選択肢を、かならず持つようにしてください。
『やりたくないこと』を1つづつ手放して、やりたいことをやる時間を増やす
やりたくないことをやっている時間ほど、ストレスになる時間はありません。
『でも、やらなきゃいけないし・・』
そう思っていることのうちの多くは、意外と手放しても大丈夫です。
わたし自身も、やりたくないこと、ものすごーくやっていました。
“周りの空気をよむムダな残業”、“気をつかうだけの長い長い飲み会”、“少し遅延すると、乗るだけで具合がわるくなる満員電車”・・。
それらぜーーーんぶ、手放してもぜんぜん大丈夫でした!笑
今は時間内に仕事を終えて(終わらなくても)、サクッと定時であがりますし、飲み会も行きたい飲み会しかいきません。笑
電車の遅延でホームに人があふれている場合は、カフェで休憩してから、ゆっくり会社に向かいます。
そんなふうにやりたくないことを手放すと、やりたいことをやるゆとりができます。
『やりたいことなんて特にないよ』という人も、やりたいことを考える時間ができます。
やりたくないことが減って、やりたいことをやる時間が増えていくワケですから、どんどんストレスも減ります。
単純なことなのですが、ゆとりがないと見逃しやすい、『やりたくないことを手放すことで、やりたいことがふえる』という法則。
ストレス軽減にはもってこいの法則です。
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不整脈改善のメンタルケア方法② チカラを抜いて精神的なゆとりを持つ
物理的な時間のゆとりがつくれたら、つぎは、精神的なゆとりをもつようにしていきましょう。
肩のチカラを抜いてゆったり生きる
まずはとにかく、肩のチカラをぬいて、思考をリラックスさせる時間を増やします。
ヨガをはじめてから気づいたのですが、わたしは常日頃から、カラダのいろいろな部分にチカラが入りやすくなっていました。
パソコンをしているときも、電車に乗っているときも、家事をしているときでさえも。
『一生懸命やらなきゃ!』『早く終わらせなきゃ!』という思いから、自然と肩に力が入るようになってしまっていたんだと思います。
(美容院に行くたびに、こんなに肩がこってる人はなかなかいない!と、驚かれていました。)
そんなわしたは、とにかく肩のチカラを抜いて、意識的にココロのゆとりを持つようにしました。
『あせらないでゆっくりでいい』
『そんなにがんばらなくていい』
そんな風に自分を甘やかした結果、自然とココロも軽くなってきました。
そしてこの、“リラックスしたココロのゆとり”が、メンタルケアには必要不可欠なんです。
ちなみに肩のチカラを抜くコツは、とってもカンタン!
目を閉じて鼻からたっぷり息を吸って、口からゆっくり吐き出すと同時に、肩と首のうしろあたりのチカラを、ダランと抜きます。
この『抜けている状態』をできる限り維持できるように、常に意識してみてください。
それだけで、不思議と気持ちがリラックスできます。
自分の居場所を増やす
自分の居場所がたくさんあればあるほど、精神的なゆとりが生まれます。
とくに、“会社”のような『自分の意思だけでコントロールできない場所』だけが居場所になると、危険です。
外部要因がある限り、どんなに自分がカンペキでも、うまくかないことが出てきます。
そうなったときに、その場所だけに100%自分のココロが依存していると、受けるストレスも大きくなります。
わたしも一時期、会社に全身全霊をささげていました。
そうなると、会社で起こったことが人生のすべてのようになり、すこしイヤなことがあると、この世の終わりくらいに落ち込んでしまいます。
そんなふうにならないためにも、自分の居場所をたくさん持つことで、ココロのバランスを整える必要があります。
たとえば会社以外に副業をしてみるとか、没頭できる趣味を見つけてみるとか、結婚して家庭をもつとか。。
なんでもいいので、自分の人生の時間をうまく分散させて、1つの居場所に固執しないようにしてください。
そうすることで、たとえ会社でイヤなことがあっても、ほかの居場所にココロの目を向けることで、感じるストレスが大きくかわってきます。
結果、それが精神的なゆとりとなり、メンタルをケアしていくことにつながるのです。
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不整脈改善のメンタルケア方法③ 本を読んでココロを根本から整える
時間や精神的なゆとりをもつことを意識しつつ、もう1つやってほしいことがあります。
それは、本を読んで客観的に自分を見つめてみるということです。
自分のことって、意外と自分ではわからないものです。
なので、“本”という客観的な意見を聞いてみることは、自分のこころをケアしていくのに、とても役立つのです。
ふだんは本を読まないわたしも、ココロを整えるために読んだ本は、目からウロコの学びがたくさんありました。
自分のなかの凝り固まった思考をほどいてくれたり、自分が本当に大切にしたいことに気づかせてくれたり・・
むしろ、ふだん本を読まない人の方が、受ける影響も大きく、メンタルケアに効果があるとおもいます。
メンタルケアにおすすめの本
以下に、わたしが読んでとっても救われた本を紹介します。
ココロを整えて、もっとラクに生きていきたい方は、ぜひ読んでみてください。
がんばらない成長論
心屋仁之助(著)
『やりたくないことはしない』
『がんばらなくていい』
『嫌われても、人から非難されてもいい』
サボって、甘えて、好きなことだけしてればいいということを、この本から教わりました。
心屋さんの本は、普段本を読めない人でもスラスラ読める、とてもわかりやすい本です。
そしてこの本を読んだ後には、ココロがとっても軽くなり、これからの未来にワクワクしている自分に出会えること、間違いなしです。
「感謝」で思考は現実になる
パム・グラウト(著)
この本を読んで、ないもの探しをするのではなく、今あるものに“猛烈に”感謝することで、思考が大きく変わり、生き方が変わるということを経験しました。
また、『毎日3つのすばらしいことに感謝する』だけで、ココロがとても穏やかになるということを実際に体感し、ネガティブなメンタルをポジティブに変えていく方法を学ぶことができました。
そしてその結果、期外収縮というツライ症状にすら、感謝することができるようになりました。
まとめ
突然急にやってきて、これといった治療方法も見つからない、苦しい不整脈や期外収縮。
その根本原因は、ストレスによる自律神経の乱れや、カラダのなかの信号の故障です。
でも、そうやって不整脈という症状が現れたことには、必ず意味があります。
『ちょっとストレス過多だよー』
『最近がんばりスギじゃないー?』
という、ココロとカラダからのサインなのです。
体調が悪くなったことにも、意味があるんです。
実際は、胸のバクバクや咳(せき)がすごくツライし、『なんで、こんなことに・・』って泣きたくなることもあると思います。
でもわたし自身は、不整脈になったおかげで、これまでとこれからの生き方について、真剣に考えるきっかけになりました。
だからいつかは、
自分の人生変えるために、期外収縮という不整脈がやってきたんだーって。
不整脈さまさま、おかげさまって、感謝すらできるように。
そんな未来を創るために。
時間的なゆとりをつくり、肩のチカラを抜きながら。
あせらずメンタルケアをしていくことで、不整脈や期外収縮の根本原因から、改善していきましょう。
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